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住宅ローンの金利タイプの特徴と選び方!固定金利や変更金利の仕組みを解説します

住宅ローンの金利タイプの特徴と選び方

マイホームを考えるとき、避けて通れないのが住宅ローン。今回は金利タイプについてお伝えいたします。

もくじ

1.民間ローンと公的ローン

1-1 民間ローン

1-2 公的ローン

2.金利タイプの特徴

2-1 変動金利

2-2 期間限定固定

2-3 固定金利

3.ライフプランから考える金利プランの選び方

3-1 共働きなどで家計に余裕がある

3-2 これから教育費などの出費が多くなる

3-3 まだ子どもが小さく、家計に余裕がない

4.まとめ

1.民間ローンと公的ローン

1-1 民間ローン

民間ローンとは、銀行、信用金庫、労働金庫、生命保険会社、住宅ローン専門会社などが扱う住宅ローンです。住宅販売会社が民間の金融機関と提携しているローンや、職場で融資される社内融資というのもあります。金利タイプは変動金利、期間限定固定の2つが主流となっています。

民間ローンでは、変動金利を選ぶ方が多いのが特徴で、また、民間ローンでは物件の担保価値が比較的重要視されます。収入や資産などの条件も重要視されます。

1-2 公的ローン

公的ローンは、財形貯蓄を1年以上続けた方が利用できる財形住宅融資、自治体で提供される自治体融資もあります。住宅金融支援機構のフラット35が一番有名ですね。
公的ローンは民間ローンとは違い、収入や資産に対する条件が緩いことが挙げられます。

2.金利タイプの特徴を知ろう

2-1 変動金利

特徴

金利は毎月変化しますが、半年に一回金利の見直しを行います。返済額は5年間固定されます。返済額の見直しは5年ごとが一般的です(5年ルール)。この5年の間の金利の変化はあっても返済額は変わりませんが、元金と利息の割合はその都度見直されており、急激に金利が上がってしまった場合、利息額が毎回の返済額を超えてしまう「未払い利息」が生じる場合もあります。返済額の見直しが5年ごとに行われますが、急激に金利が上がった場合、返済に困窮することが予想されるため、金利が大幅に上昇したとしても、今までの返済額の125%を超えてはいけないというルールがあります。このため、返済額が急激に増加するリスクはない一方、元金がなかなか減らないというリスクもあります。このような場合は、繰り上げ返済で借り入れ残高を減らすのなどの対策が必要になります。

メリット

リスクが高い分、金利が低く設定されています。もう一つメリットはこれから金利が下がっていくと予想される場合にはメリットになります。変動金利は半年ごとに金利が見直されることが普通ですから、将来的に金利が下がればお得になります。

デメリット

これから金利が上がることが予想される場合です。借入当初の金利が低くても将来金利が上がるのであれば不利になってしまいます。また、金利が毎月変わりますから、返済金額が一定にならず、返済計画、家計の計画が立て辛いというデメリットがあります。

2-2 期間限定固定

特徴

期間限定固定とは、当初固定とも呼ばれます。当初一定期間は固定金利でローンを組んでおき、その期間が終了した場合は変動金利になる商品です。一定期間というのは各金融機関によって異なりますが、3年、5年、10年、15年、20年、25年、30年などとなっています。

メリット

元金の金利負担が重い当初の返済を固定とすることで返済計画を立て易くなります。固定期間終了後は、変動金利か固定金利を選択できます。固定期間満了後は元金がある一定程度減少していますから、変動金利で多少金利が上がっていたとしても負担が少なくて済みます。

デメリット

固定期間の返済額は確定しますが、固定期間終了後の返済額は確定しません。

 

2-3 固定金利

特徴

借入契約時に、完済までの金利が固定され、返済額が確定します。市場金利が変動した場合でも金利の見直しは行われず、毎月の返済額も変わりません。固定金利の代表的な住宅ローンとして、住宅金融支援機構の「フラット35」があげられます。

メリット

返済金額が一定のため、返済計画を立て易いのがメリットです。また、これから金利が上がりそうなときは有利になります。

デメリット

変動金利よりも固定金利の方が金利が高いことが挙げられます。また、これから金利が下がりそうだと予想される場面では不利になります。

3.ライフプランから考える金利プランの選び方

金利タイプを選ぶには、自分や自分の家族のライフプランに合わせたものを選ぶことが大事になります。そうはいっても自分に合う金利タイプはどのように選んだらよいのか。家庭の状況別におすすめの金利タイプをご紹介いたします。

3-1 共働きなどで家計に余裕がある

子育てが落ち着き、教育費のピークは過ぎている。夫婦共働きで世帯収入に対して住宅ローンの借入額が少ない。このように家計に余裕がある場合、金利上昇が起こったとしても対応ができます。また、住宅取得費用の大部分を頭金として支払い、住宅ローン残高が少ない場合も同じです。どのような金利タイプを選んでもそれほど影響はありません。金利が低い変動金利の選択もよいかと思います。

3-2 これから教育費などの出費が多くなる

教育費のピークは子どもが高校・大学の頃。子どもが2人・3人いる家庭では、さらに教育費の支出が多くなっていきます。教育費を支払いながら住宅ローンの金利が上がってしまい、住宅ローンの支払いが増えてしまうと当初描いていた返済計画が狂ってしまいます。このように、これから教育費などの出費が多くなる場合は、期間限定固定金利を採用することがよいと思います。教育費のピークが過ぎるまでは、固定金利を採用しておき、固定期間終了後は、返済残額やその時の金利の状況をみて、変動か固定かを選択するとよいでしょう。

3-3 まだ子どもが小さく、家計に余裕がない

これから先、家計費の収支に大きな変化はないと思われる。だけど、家計に余裕がないがあるわけではない。そんな家庭も多いのではないでしょうか。金利が上昇して返済額が増加する変動金利は返済額が一定ではないために、家計が不安定になりますし、将来的にはも不安になります。そんな場合は、全期間固定金利を利用することにより返済額を一定にします。変動金利に比べて金利は高めになりますが、その金利でも返済できる借入額に抑えることで、将来の不安を安心に変えることが大切です。

4.まとめ

変動金利、期間限定固定、固定金利。どれもメリットデメリットがあります。ただ、これだけは建築会社が選ぶわけでもなく、銀行が選ぶわけでもなく、借りる本人が決定するものです。少しだけヒントをお伝えいたします。
固定金利に向いている人は、転職が多い、将来転職を考えている人。途中で返済金額が上がってしまうと困る方です。
変動金利が向いている方は、借入額が少ない方。頭金である程度の支払いを済ませてしまっていれば、借入額は少なくて済みます。また、繰り上げ返済を利用して、なるべく短期間でローンを完済しようと考えている方。どちらにしても金利が上昇しても困らないように住宅ローンを組む方です。
期間限定固定が向いている方は、将来の家族計画がしっかり練られている方です。お子さまがいらっしゃる家族では、子どもの教育費に占める割合が多くなります。子どもが社会人になるころまで固定金利で支払っておいて、そこから先はまた考えるとよいでしょう。

 

住宅ローンはたくさん種類があります。ですから、迷うのは当然だと思います。自分が変動金利に向いているのか、固定金利に向いているのか、はたまた期間限定固定がいいのかは、各ご家族によって変わります。みな一律で向いている商品などありません。
たくさんある住宅ローンから自分に合った商品を選び出すのは簡単ではありません。もしも分からない、迷ってしまうのであれば、専門家に相談し、納得のいく住宅ローンを組むようにしましょう。

 

 

 

 

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