住宅予算はこうして上がる

2024年09月05日

住宅予算はこうして上がる

家を建てる際、費用の計算は
非常に重要なポイントです。
しかし、計画段階で考えていた予算と、
最終的に支払う金額には大きなギャップが
生じることがあります。
なぜこのようなことが起こるのか、
その背景を理解することで、
後悔の少ない家づくりが
できるようになるでしょう。

坪単価のトリック

住宅費用を見積もる際、
よく出てくるのが「坪単価」です。
しかし、この坪単価には注意が必要です。
表記される坪単価には
統一されたルールがなく、
建築会社ごとに算出方法が
異なることがよくあります。
たとえば、坪単価を
計算する際に使用する面積が、
建物全体ではなく
「確認申請に含まれる部分」
だけであることが多いのです。

もし、建物の確認申請面積が30坪で、
吹き抜けやロフト、ポーチなどを
加えた実際の使用面積が38坪だとすると、
坪単価は申請面積で計算するか、
全体面積で計算するかによって
大きく異なります。
仮に本体価格が4000万円だとすると、
30坪で計算した場合の
坪単価は133万円ですが、
38坪で計算すると105万円と、
見た目がぐっと割安に見えるのです。

さらに、これには消費税が
含まれていない場合も多く、
最終的な支払い額はさらに
高くなる可能性があります。

本体価格以外の費用

家を建てる際、本体価格だけで
全てが済むわけではありません。
上下水道の接続、外構工事、家具工事、
各種届出の手数料など、
さまざまな追加費用が発生します。
これらを考慮に入れないと、
予算オーバーは避けられません。

例えば、4000万円の本体価格に加えて、
その他の費用が700万円かかるとします。
そうなると、最終的な総額は
4700万円になります。
この総額を確認申請面積で割ると、
坪単価は170万円に跳ね上がります。
最初は「105万円/坪」で
予算内だと思っていた計画が、
気がつけば予算を大きく
超えてしまうことがよくあるのです。

営業手法と年収の影響

住宅の営業は、顧客の世帯年収を見て、
その年収に見合った提案をします。
一般的には、家を建てる際、
世帯年収の3～8倍の範囲で
予算を組むことが多いです。
年収が高いと、住宅の予算も
それに応じて引き上げられるのが普通です。

さらに、営業は顧客の予算に収まるように
見積もりを出すのではなく、
顧客の年収から
「この人はもっと高い家を買うべきだ」
と考え、巧みに予算を上げていきます。
このような営業手法に
抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、
実際には多くの人が予算を
少しオーバーして家を建てるのが現実です。

家づくりの際に予算を超える理由は、
坪単価の計算方法や本体価格以外の費用、
そして営業手法など、
さまざまな要因が絡み合っています。
しかし、こうした情報を
あらかじめ知っておくことで、
適切な判断ができるようになります。

重要なのは、予算をしっかりと把握し、
それに基づいて慎重に計画を
進めることです。
また、自分に合った建築会社を
見つけることも大切です。
多くの建築会社がさまざまな
スタイルで営業を行っていますが、
自分の価値観や予算感覚に
合う会社を選ぶことで、
満足のいく家づくりが実現するでしょう。

ぜひ、時間をかけて信頼できる
建築会社を見つけ、
後悔のない家づくりをしてください。

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