土地に関する諸費用について詳しく知ろう 諸経費シリーズ①
2022年05月21日
住宅を購入するときにかかる「諸費用」どんなものがあるのか、この費用は必要なのか、不要なのか。高いのか安いのか分からないことだらけです。
今回はそんな諸経費のうち、土地に関する諸費用についてお伝えいたします。
もくじ
1-3 所有権移転登記代
1-4 水道加入金
1-5 水道引込み工事代金
1-6 境界確定測量
1-7 下水道受益者負担金
1-8 地目変更登記代
1-9 農地転用費用
1-10 地盤改良費用
土地に関する費用
1-1 仲介手数料
この費用は、不動産屋さんが所有している土地を購入する場合は必要がありません。
しかし「仲介」と記載された土地を購入する場合は必ずかかってきます。
手数料の金額は、土地の価格によって分かれます。
一般的には「(土地の価格×3%+6万円)×消費税」
例えば1000万円の土地を購入する場合の手数料は、
「(1000万円×3%+6万円)×1.08」=388,800円掛かります。
安い金額ではありません。
安くない金額ですから、不動産屋さんにはしっかり調査をしてもらったり、価格交渉をしてもらったり、その金額に見合う
仕事をしてもらわなければ納得できません。
1-2 固定資産税清算金
この税金は、一年分を前払いで納めなければなりません。
一年分前払いですから、今の段階では売主さんがこの税金を支払っています。
ですので、土地の取引の日を境にして日割りした分を売主さんに支払わなければなりません。
1-3 所有権移転登記代
土地の所有権を売主からあなたへ移転するための費用です。
司法書士がこの仕事を行いますが、司法書士の手数料がだいたい40,000円~50,000円くらいが相場です。
あとは印紙代がかかります。印紙代は、土地の価格によって大きく異なります。
1-4 水道加入金
生活するために必要な水道を引くために、市町村に支払うものです。各市町村により基準が変わり、加入金が必要ないところもあります。
1-5 水道引込み工事代金
購入した土地の敷地内に水道管がない場合は、水道管の引き込み工事を行う必要があります。
前面道路の水道管がある場合、工事代は20~50万円くらいかかります。
前面道路に水道管がない場合はその場所まで水道をもってこなくてはなりません。その場合は多額の費用がかかる場合があり、100万円以上かかることも珍しくありません。その場合、市町村がある程度負担しくれる場合もあります。
また、どうしても水道管をもってくるのが難しい場合は、井戸を掘ることも選択肢としてあります。その場合は井戸を掘る費用とポンプ設置で50~80万円くらいかかります。
1-6 境界確定測量
あなたの土地と隣の土地の境はどうなってますか?境界が不明な場合は、土地家屋調査士に依頼し、境界を確定してもらわなくてはなりません。
塀などを建てるための基礎工事も境界が分からないと工事のしようがありません。
境界が確定すれば、基礎が無い場合はその基礎を設置する工事が必要となります。
ただ、その上に設置するブロックやフェンスなどの工事費用は別となりますので念のため。
1-7 下水道受益者負担金
下水道がある地域では「受益者負担金」が必要になる場合があります。
また地域によっては排水するのに水利組合等に排水負担金が必要になる場合があります。
下水道が普及していない地域の場合には合併浄化槽が必要になります。
工事費はおよそ70~100万円ほどかかりますが、補助金を設けている地域もありますので、しっかり確認しましょう。
1-8 地目変更登記代
土地には地目というものがあって、家を建ててよい地目は「宅地」だけです。
もし「田」「畑」「雑種地」などの地目の土地を買う場合は、地目変更登記を行う必要があります。
約50,000円くらい必要です。
1-9 農地転用費用
購入した土地が「田」「畑」の場合、これらは農地になりますから、「農地転用」という手続きを役所で行わなければいけません。
この費用は売主負担と買主負担が決まっていませんので、購入の際は確認が必要です。
ちなみに「農地転用」は時間がかかる場合があります。
1-10 地盤改良費用
家を建てたい土地の地盤がしっかりしているかを調べる「地盤調査」は必ず必要です。
また、地盤調査の結果で地盤改良が必要だと判定された場合、「地盤改良費用」がかかります。
地盤調査はおよそ50,000円ほど、地盤改良は工法にもよりますが、150万円くらいかかる場合もありますので、地盤改良費をみていないと結構な予算誤差が生まれてしまいます。
まとめ
いわゆる諸経費といっても土地だけでこれだけの費用がかかります。
お分かりかと思いますが、売っている土地に上下水道がすでに引き込んである土地もありますし、地目変更の必要のない土地もあります。
一見、価格が安い土地だと思ってみても、上下水道を引き込んだり、地目が田んぼで宅地にすると費用も時間もかかる・・・。なんてことも。
今回のコラムをよく読んでいただいて、賢い土地探しをしてください。