LDKを広くしない方がいいという考え方

2021年03月06日

LDKを広くしない方がいいという考え方

広いリビングに快適なキッチン。みんなが集まる場所だから広い方がいいですよね。明るい方がいいから南側に配置して開放的な空間にしたい。

誰もがそう考えます。

私ももちろん、お客様の間取りを考える時にそのように考え設計しています。なるべくなら LDK は広くするように設計するのを心がけています。

ただ設計する中で、「ここまで大きな LDK は必要だろうか？」という疑問を感じる時もあります。実際にキッチンやダイニングテーブル、ソファーや家具などを配置してみると、無駄な空間が結構あったりします。

LDK は広ければいいのか

LDK が広いことによるデメリットがあります。それは、モノが散らかって見えやすいということです。お子様がまだ小さいなど、おもちゃを使って遊ぶ場合、空間が広ければ広いほど、おもちゃを広げて際限なく遊びます。遊び終わって片付けても、夕食が終わってまた遊びだすとまた散らかり放題になってしまいます。

LDK には家族全員が集まります。ですから、家に帰るとまず LDK に入ることになるのではないでしょうか。お父さんの仕事用の鞄。お母さんのお出かけ用のバッグ。子供たちの制服やパジャマなどが無雑作にソファーにかけられていたりします。

毎日の生活の中で、 LDK を中心に生活していると、どうしても LDK 2物を置きたくなってしまいます。自分の部屋が2階にあるのですが、2階の自分の部屋で着替えをするよりも、 LDK で着替えをした方が、確かに効率的と言えます。

物がたくさんあるため、掃除もしにくくなりますし、掃除の頻度が減ればホコリも溜まりやすくなり、カビやダニの発生がありアレルギーの原因になってしまったりもします。

忘れてはいけない建築コスト

L DK が広くなれば、それだけ家の面積が広くなります。家の面積が広くなるということは、建築コストも上がることを意味しています。

およそ坪50万円の家ならば、一坪増えることによって50万円の建築コストが余分にかかることになります。逆に一坪押さえることができれば、50万円のコストダウンになります。

間取りを設計するにあたって、余分な面積にお金を払うのであれば、真剣に LDK の広さを検討する必要があります。

考え方によっては、わざわざ物を散らかすために高いお金を払っている。と考えられなくもありません。

LDK が小さくても住みやすい工夫
では、 LDＫ広くせず、使い勝手の良い住宅にするにはどのようにすれば良いでしょうか。 LDK を広くせず、そのぶん収納増やしてみてはいかがでしょうか。収納も使いやすいハンガータイプのものや、棚がたくさんあるものなどがあれば、着替える時はその収納の所で着替えることができたりします。

LDK の横に和室を作る

最近では、和室を設置する住宅が少なくなりましたが、まだまだ和室のニーズはあります。 LDＫの横に和室を作ることによって、 LDK の広がりができますし、和室でくつろぐこともできます。また、和室を子供部屋代わりにすることによって、和室をおもちゃ部屋にすることにより、空間を分けて考えることができます。

1階に一部屋設ける

2階建ての住宅と言うと、各自の部屋はどうしても2階というイメージになります。しかし最近では、一階部分に子供部屋を配置したり、主寝室を配置したりする設計も多くなっております。家にいるときに使いやすい一階部分の部屋であれば、 LDK で着替えたりすることもなく、リビングはすっきりなります。

LDK の広さはどれくらい？

LDK の最適な広さは、そのご家族の人数やライフスタイルによって変わります。
四人家族の場合は、キッチン、食事をするダイニングテーブル、ソファーとテレビがあるリビング。これらが収まる LDK の広さは、16帖あれば十分な広さです。住宅を建てる重要な要素として、コストがあります。できるだけ広い家がいいというのが人情というものですが、無駄に広い LDK に高いコストを払っても仕方ありません。自分たちが望んでいる最適な広さで、使いやすく住みやすい LDK にしていただきたいなと思います。

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