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住宅ローンで悩む変動金利と固定金利。 メリットデメリットと選び方

住宅ローンを組むときに、まず悩むのが変動金利にするか固定金利にするかという問題です。数ある住宅ローン商品の中から自分に合ったものを選ばなくてはいけません。しかし住宅ローンという商品は日本全国を見てみると約5000~10000種類もの住宅ローンが存在します。その中からたった一つの住宅ローンを選ばなくてはいけませんから、迷ってしまうのは当然です。 

今回は、住宅ローンの金利タイプ、「変動金利」と「固定金利」のメリットデメリットをお伝えいたします。

もくじ

1.変動金利

1-1 変動金利のメリット

1-2 変動金利のデメリット

1-3 変動金利の二つのルール

2.固定金利

2-1 固定金利のメリット

2-2 固定金利のデメリット

3.期間限定固定

3-1 期間限定固定のメリット

3-2 期間限定固定のデメリット

4.まとめ

1.変動金利

変動金利とは 、返済の途中に金利の見直しがあります。市場金利は毎月変動するのですが、 それに合わせて住宅ローンの金利も決定されます。市場金利は毎月変動しますが、 住宅ローン金利が毎月変動すると大変なため、一般的には6ヶ月ごとに金利が変わるようになっています。 金利が変動しますので、 元本と利息の割合が変化することも変動金利を特徴です。 

1-1 変動金利のメリット 

固定金利よりも金利が低く設定されている

 変動金利はリスクが高いため、リスクの低い固定金利よりも金利が低く設定されています。

・ 金利が下降局面であれば、返済額が少なく済む

 今後金利がどんどん下がると予想される場合は、 変動金利を選択することが良いでしょう。またこの先も低金利が続くという場合も変動金利がお得になります。

1-2 変動金利のデメリット

金利が上昇した場合、支払総額が増加します

 金利が上昇した場合、支払総額は当然増加するのですが、もっと怖いのは返済回数が増えることです。この後の変動金利の二つのルールをご紹介いたしますが、金利が上昇すると返済元金の減るスピードが遅くなるため、場合によっては返済回数が増えることも予想されます。

期間満了まで支払総額が確定しません

 金利が変動しますので、住宅ローンを最後まで返済し終えるまでは支払総額がわかりません。金利が上昇していれば支払総額は増えますし、 金利が下降していれば支払総額は減ることになります。 

1-3 変動金利の二つのルール

変動金利には、「5年ルール」「125%ルール」というものがあります

まず「5年ルール」ですが、変動金利は6ヶ月ごとに金利が変動しますので、返済金額が変わるのでは? と思われがちですが、一般的に5年間は返済額が変わりません。ですので、月々の返済額が5年間は変わらないというルールになります。

もうひとつの「125%ルール」ですが、これは先ほどの5年ルールの先の話です。返済額が5年間変わらないのですが、5年後金利が急上昇している場合もあります。そんな場合でも、返済額は1.25倍までしか上がらない、というルールになります。毎月10万円返済していた場合、5年間は毎月10万円、5年後の上限は12.5万円となります。 この場合気をつけたいのは、金利が上昇した場合5年間は利息を多く払い元本の返済を少なくすることで返済額が保たれるということです。ということは元本の返済が計画通りに進まないことを意味しています。また5年後、返済額は1.25%までしか上がりませんが、急激に金利が上がってしまった場合、 さらに元本の返済が少なくなってしまいます。この場合、当初の返済回数よりも増えてしまうこともあります。

2.固定金利

固定金利とは、支払開始から返済終了まで金利の変動が一切ない金利体系です。「フラット35」は、全期間固定金利の住宅ローンとして有名です。

2-1 固定金利のメリット 

支払金額が常に一定のため安定した資金計画が立てられます

  固定金利の住宅ローンは、毎月の支払金額が初めから最後まで同じ金額になります。 変動金利とは違い毎月の支払金額が一定になるため、資金計画が立てやすくなります。

・金利が上昇している時には有利になります。

  現在低金利が続いている場合、 これから金利が上昇するであろうと予想される場合は金利が固定されますので、お得になります。

2-2 固定金利のデメリット

変動金利に比べて金利が高めに設定されています

 固定金利は変動金利に比べてリスクが少ないため、変動金利よりも金利が若干高めに設定されています。 

・金利が下降局面の場合、返済額が増える

 金利が現在高く、将来的に金利が下降していく場合には、相対的に金利が高くなりますから、 変動金利を選択した方よりも損をすることになります。

3.期間限定固定

期間限定固定金利とは、 一定期間固定金利で支払いをし、その後金利を固定金利か変動金利に選択できる住宅ローンです。一定期間とは金融機関が独自に定めていますが、2年、3年、5年、10年、15年、20年などから選べるようになっています。 

3-1 期間限定固定のメリット

・ 金利の上昇があっても、固定期間内は影響を受けません。

 固定金利期間内に金利が上昇しても、影響を受けることなく返済をすることができます。支払額が一定のため、資金計画もしやすくなります。また固定期間が終了した後は、 金利の状況を見て変動金利か固定金利を選択することができます。

3-2 期間限定固定のデメリット

・金利の減少があっても期間内は変更できない

  固定金利のデメリットと同じことですが、固定期間内に金利の減少があったとしても期間内は変更することができません。

・固定期間終了後に金利が上昇している場合がある

  固定期間終了後に金利が上昇している場合、その後固定金利・変動金利どちらを選んだとしても今までよりも高い金利で住宅ローンを組むことになることにあります。そうなると予想よりも支払額が上昇することもあります。

4.まとめ 

2021年4月の調査によりますと、住宅ローンで変動金利を選択している方は全体の68.1%になります。固定金利は11.2%、期間限定固定は20.7%でした。現在低金利の時代ですから、変動金利を選択している方が多いことがわかります。

しかし金利の変動は誰にも予測することができません。日本国内の経済状況だけでなく世界の状況から金利の変動が起こることがありますので、今後もこの低金利が続くことは誰にも分かりません。

変動金利・固定金利のそれぞれのメリットデメリットを考えて家族に合った住宅ローンを選ぶことが大事です。

固定金利は毎月の返済額が一定になりますので、しっかりと計画を立てたい方には向いていると思います。子供の進学などでこれから家計が増えていくという家族は特に資金計画が大事になりますので固定金利が向いているといえます。

変動金利に向いている人は、家計に比較的余裕があったり、 自己資金が多く金利上昇したとしても対応ができる人に向いています。借入額が少なかったり、 借入期間が短い人も向いています。 

現在はまだ住宅ローン減税がありますので、 こういった制度も加味しながら住宅ローンを選びましょう。

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