【中古住宅リノベーションと新築】どちらがお得かを解説!
2022年05月28日
マイホームを計画する時、選択肢もたくさんあります。その中でも新築で注文住宅を建てるか、中古住宅を購入してリノベーションするのか迷う方も多いと思います。
中古住宅リノベーションと新築住宅どちらが良いのかは人によって違います。それぞれのメリットデメリットを理解した上で、自分に合う住宅を取得しましょう。
もくじ
1.新築住宅のメリット
1-1 長い期間住み続けられる
住宅は新築された瞬間から資産価値も下がりますし、経年劣化で年々家自体が衰えていきます。 最近では長期優良住宅の住宅が増えてきました。この長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅です。この計画に沿って維持保全していけば長期的に同じ住宅に住み続けることが可能になります。 このように丁寧に維持管理していけば子どもの世代、孫の世代まで相続できる財産となります。仮に100年住み続けたとして 計算してみるとそれほど生涯コストは高くないのかもしれません。
1-2 間取りやデザインを自由に設計できる
新築住宅の最大のメリットは間取りやデザインが自由にできることです。既に建っている建売住宅はこの恩恵は受けられませんが、 注文住宅であればご家族の要望をしっかり反映させることが可能です。自分たちの要望でできた住宅は何にも代え難い存在となるでしょう。
1-3 保証が充実している
新築住宅は瑕疵保険制度を利用して10年保証がついています。住宅会社によっては、60年保証や100年保証を有償ではありますが付けているところもあります。中には設備関係の10年保証など嬉しい保証もあります。新築で建てたお家には毎年定期点検を実施する住宅会社もあります。
1-4 住宅ローン金利が安い
新築住宅を建てるときには、住宅ローンを利用します。住宅ローンは数ある借り入れ金利の中で、一番金利が安い金融商品です。 住宅ローン金利は、金融機関や借入の時期によって変わりますが、かなり低いものだと1%を切るなどかなり金利が低くなっています。
1-5 税制優遇が大きい
住宅を購入する時、金額が大きいことから支払う税金も大きくなります。 これらの税金には様々な優遇制度が設けられていますから、それを使わない手はありません。新築住宅はその中でも優遇税制がたくさんあります。 住宅ローン減税をはじめ、「固定資産税の軽減」「登録免許税の軽減」「不動産取得税の軽減」があります。
さらには新築時に、ZEH住宅や長期優良住宅など高品質住宅を建てることで補助金が出ることもありますから、このあたりの優遇措置を最大限活かしましょう。
2.新築住宅のデメリット
2-1 完成後のイメージがつきにくい
建売住宅は別として、 注文住宅の場合、完成するまで見ることができるのは紙の上の平面図や立面図のみになります。図面を見て納得してみても、実際に工事が進んでいくと「意外に部屋が狭いな」「この部屋は少しイメージと違った」など 生活動線や日当たり、 設計通りに建てたとしても後悔することがあります。こんなことにならないように紙でできた平面図や立面図のみだけでなく、3Dでシュミレーションされた空間を体験できることが重要になります。
2-2 工期が長い
建売住宅ではなく注文住宅の場合、打ち合わせから完成まで早くて6ヶ月かかることになります。 打ち合わせが長引いてしまったり、他社と比較することが多くなる、何かの都合で工事計画が長引いてしまう。これらの事が重なるとさらに完成が伸びることになります。
2-3 費用が高い
新築住宅は、土地の取得費用も含めるとそれなりに高額になります。土地のエリアや住宅のグレードにもよりますが、中古住宅よりも500万円から1000万円ほどは高くなります。
同じようなエリアで同じような住宅を取得した場合を考えてみましょう。土地の価格が1,000万円住宅の新築価格が2000万円としましょう。このエリアでの中古住宅の価格が1700万円とします。リノベーションに700万円かけたとしてかかる費用は2400万円です。 新築住宅が3,000万円に対して中古住宅の場合はリノベーションも含めて2400万円になりますから 新築住宅の方が高くなることがわかります。
3.中古住宅リノベーションのメリット
3-1 費用が安い
新築住宅のメリットでもお伝えしましたが、中古住宅の魅力は何といっても価格の安さです。 中古住宅の平均価格は2192万円といわれています。 これはもちろん土地付きの価格ですから、土地から購入する注文住宅よりもかなり安い価格といえます。 リフォームリノベーションにかかる費用を加算したとしてもコストメリットはかなりあるといえるでしょう。
3-2 立地の良い場所があることも
国土の狭い日本では、立地の良い場所にはもうすでに何らかの建物が建っていることが多いです。中古住宅もその一つで、立地の良い場所に建っているものの中古住宅として売られている物件が数多く存在します。新築の注文住宅で立地の良い土地を探すのはかなり難しいのですが、中古住宅で探すと思いのほか見つかるものです。
3-3 周辺環境を事前に把握できる
中古住宅はすでにそこに建っていますので、 自分たちがここで生活するイメージが湧きやすいといえます。 周辺環境に大きな変化がないことから、現地を見学する際に色々なことがわかります。近隣住民の顔ぶれや、朝の通勤通学時間帯、夜の環境の様子や学校やスーパーなどへのアクセスなども確認しやすくなります。 近所の方に挨拶しお話ししてみるのもよいでしょう。
4.中古住宅リノベーションのデメリット
4-1 不良物件に当たることも
中古住宅は築年数にもよりますが、施工品質はバラバラです。 インスペクションされきちんと書類等がそろっていれば 安心できます。しかしインスペクションされていない物件であれば品質が どんなものなのか分かりません。 木造の場合はシロアリや木材の腐食のチェックが欠かせません。このためどうしても気になる場合は、購入する前に売主に依頼して、ぜひ専門家によるホームインスペクションをしてもらうことをお勧めします。 追加費用がかかるとしてもやっておいた方がよい項目になりますので、逆にホームインスペクションをしていない物件はお値打ち物件だと思っても見送った方がよいかもしれません。
4-2 工期が長くなる場合も
新築住宅は、打ち合わせから完成まで約6ヶ月かかります。中古住宅は目の前を物件を購入するわけですから購入するまでに時間はかかりません。しかしリノベーションをすることが前提であれば、 リノベーションの期間は住むことができません。 内装の貼り替えや、水まわりの更新など、 間取りの変更を伴わない小規模なリフォームであればそれほど期間はかかりませんが、屋根や外壁なども伴う大規模なリノベーションになると新築以上に工期がかかる場合もあります。 またリフォーム中に購入した物件の 劣化が見つかった場合、それを補修する期間長くなったりもします。
4-3 費用が高くなることも
リフォームリノベーション中に住宅の欠陥が見つかった場合、思わぬ修繕が必要になる場合があります。この場合当初の見積もりよりも金額が高くなる場合もあります。 内装の修繕だけのはずが、屋根まで直すことになってしまうと、かなりの費用増になってしまうことになります。
4-4 リフォームローン金利が高い・ローンに通りにくい
中古住宅購入やリフォームリノベーション費用のリフォームローンは、新築住宅購入よりもローン金利が高く設定されています。
中古住宅リノベーションで利用できるローンのパターンは2つあります。1つは、リフォーム一体型住宅ローンを利用する方法です。 この住宅ローンは普通の新築住宅と同じような形で利用できるため、新築住宅よりも制限はあるものの同じような形で利用できるのが特徴です。もう一つの方法は、中古住宅購入は通常の住宅ローンを使用し、リフォームリノベーション費用のみリフォーム専用ローンを利用する方法です。
中古住宅リノベーションの場合は、ローンの組み方が複雑になりますので、購入や工事のタイミングなど住宅ローンの決済によっても金利等が変わりますので、注意が必要です。
また購入する中古住宅によるのですが、建築確認日が昭和56年6月1日以降、耐火構造、準耐火構造に適合、土台床組等に腐朽や蟻害がないこと、などの条件をクリアしていなければなりません。中古住宅は新築住宅ほど建物の価値がないため、担保力が低いためローンの審査が厳しくなりますので、注意が必要です。
5.まとめ
マイホームを検討した時に、新築住宅というイメージが強いと思いますが、現在では中古住宅と呼ばれるストック市場がかなり潤沢になってきました。 このため近年では中古住宅市場が注目されるようになっています。
中古住宅といっても築年数や立地条件建物の大きさなど様々です。特に築年数によっては、 建築基準法の改正により、耐震性に問題がない住宅もあれば補強を施さないと危険な住宅などもあります。 購入してそのまま住める住宅もあれば、大規模なリノベーションをしないと住むことができない住宅もあります。中古住宅リノベーションと新築注文住宅のメリットデメリットをよく確認して、また自分たちのライフスタイルに合ったマイホームを見極めましょう。