営業から買う？設計で買う？

2025年01月28日

営業から買う？設計で買う？

家づくりを考えるとき、
皆さんはまずどのように情報収集を始めますか？
展示場に足を運びますか？
それともインターネットで調べますか？
「営業から買う」か「設計で買う」か。
この選択は、最終的に家づくりの
プロセスと結果に大きな影響を与える重要なポイントです。

営業から買うという選択

大手ハウスメーカーの営業担当者は、
多くの場合、カタログや完成見本、
パワーポイントを駆使して提案を行います。
営業プロセスはスムーズで、
分かりやすく、比較的短期間で
家づくりの計画が進むのが特徴です。
特に初めて家を建てる人にとっては、
安心感がある選択肢でしょう。

しかし、ここで注意が必要なのは
「提案の質」です。
営業担当者が間取りや仕様を提案する際、
どれだけ住む人のライフスタイルや
敷地条件に寄り添えているかが鍵となります。
営業の目的が「家を売る」ことに集中してしまうと、
結果的に標準化されたプランが
提供されることも少なくありません。

設計で買うという選択

一方で「設計で買う」とは、
建築士やデザイナーと共に家づくりを
進めることを指します。
この方法の魅力は、住む人の価値観や生活スタイルを
深く反映したオリジナルの家を実現できることです。
特に建築士の中には、空間の細部にまで目を配り、
デザインだけでなく
機能性や心地よさを追求する
プロフェッショナルがいます。

例えば、日本の近代建築に多大な影響を与えた
前川國男氏の哲学には、
私たちが学ぶべきポイントが多くあります。
彼は日本の気候や文化に適したデザインを追求し、
生活を豊かにする空間を生み出しました。
その考え方は、家づくりにおいても応用可能です。
シンプルでありながらも住む人に寄り添う設計が、
どれほど生活の質を向上させるか
想像してみてください。

テクノロジーがもたらす未来

最近では、AIが間取りを提案する
サービスも登場しています。
希望を入力すれば、瞬時に何百ものプランが
生成されるという話もあります。
確かに便利ではありますが、
敷地の特性や家族構成、
さらには生活スタイルといった
「人間らしい感覚」を反映させるのは、
まだまだ難しいのが現状です。

AIがもたらす未来には大きな可能性がありますが、
現段階では建築士やデザイナーの
経験や思想に基づいた提案に勝るものはありません。
その土地に合った家、
その家族に合った生活空間を考えるのは、
まだ人間の役割なのです。

家を売るのか？家を造るのか？

家づくりにおいて最も重要なのは、
「どのような価値観で家を造るか」です。
営業プロセスがスムーズであっても、
それが本当に住む人に合った
提案でなければ意味がありません。
大手メーカーを選ぶか、
設計重視で進めるかは
それぞれの判断に委ねられますが、
必ず「自分たちの生活に寄り添った家づくり」
を意識してください。

私自身、家づくりをお手伝いする中で、
住む人の笑顔が浮かぶような
空間づくりを心がけています。
そのためにも、どの選択肢が自分たちに
合っているかをじっくり考えてみてください。

営業から買うか、設計で買うか。
どちらの選択にもメリットと
デメリットがあります。
ただし、一つだけ言えるのは
「あなたとあなたの家族が
本当に心地よく暮らせる家を選ぶこと」
が最優先だということです。
そのために、家づくりのパートナーと
じっくり話し合い、自分たちの理想を
しっかり伝えることが
成功への第一歩となるでしょう。

ぜひ、自分たちにとって
最善の選択をしてください。
そして、もし迷ったときには、
私たちのような地域密着型の工務店も
選択肢の一つとして検討してみてくださいね。