日射取得をＵＡ値に換算

2023年03月12日

ギフトホーム佐竹です。
本日は、午前中
リフォーム工事の打ち合わせ。
玄関部分で色々と悩まれていましたが、
本日、ほぼ決定しました。
あとは設計通り施工して
完成したときにどう
見えるかが楽しみです。

さて、本日は日射取得について

家を建てるときは
なるべく住宅に負荷がかからないように
したいと考えるのは私だけでしょうか。

夏はなるべく熱い日差しは室内に入れない。
冬はなるべく暖かい日差しを室内に入れる。

南面に屋根や庇がない家を見ると
夏の室内は大丈夫かな？
と心配になってしまいます。
逆に冬は日射取得がしやすくなるので
室内は暖かくなるのかな？
とも考えたり。

この日射取得によって
冬の暖房負荷が変わります。

日射取得型の窓を採用し、
取得率が30％とします。
10時から14時までの時間で
南面の窓の平均日射量を
300W/m2と仮定します。
そうしますと、日射取得量は
300W/m2×30％＝90W/m2
になります。

ＵＡ値が0.4W/m2Ｋで
外皮面積が250㎡としますと
熱損失は
0.4W/m2Ｋ×250㎡
＝100W/K
となります。

外気温が8℃
設計室内温度が23℃の場合は、
温度差は15℃。

熱損失は
100W/K×15℃＝1,500Ｗ
になります。
この1,500Ｗが家全体で
熱が逃げますので
この1,500Ｗが日射取得で
賄うことができれば
無暖房で過ごすことができます。

日射取得量は
90W/m2ですので、
1,500Ｗ÷90W/m2
＝16.7m2

16.7m2の日射取得が
できる窓があれば
日中の４時間無暖房で
過ごすことができます。

単純に１間（1.82ｍ）
高さ2.0ｍの引違い窓ですと
約4m2弱。

この窓が４つあれば
無暖房で過ごせます。

もし窓からの日射取得が
できない場合、ＵＡ値が
どのくらいあれば前出の家と
同じ暖房負荷になるでしょうか。

前出の家の熱損失は
100W/K×20h（時間）＝2,000Wh/K
これと同じ熱損失にするには
ＸW/K×24h（時間）＝2,000Wh/K
Ｘ＝83.3W/K

250m2の家に換算すると
83.3W/K÷250m2
＝0.333W/m2K
≒0.34W/m2K

ということで、
ＵＡ値は0.34になります。

ということは
日射取得ができる
ＵＡ値0.40の家と
日射取得ができない
ＵＡ値0.34の家は
同じくらいの暖房負荷に
なることが分かります。

単純に
ＵＡ値が高い低いだけでなく、
窓からの日射取得によって
家の性能や暖房負荷が
変わることが分かります。

逆に夏の場合、
日射取得してしまい
冷房負荷が増えてしまうことも
あり得ますので注意しましょう。

想定ＵＡ値をこのような
窓からの日射取得などの
条件によって考えることも
よいことだと思います。

住宅を建てる環境により
これらのことも
考えていただくとよいと思います。

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