ペアガラスかトリプルガラスか

2024年07月20日

ペアガラスかトリプルガラスか

窓ガラスの選択は非常に重要です。
特に、ペアガラスとトリプルガラスの
どちらを選ぶかは、
住環境の快適さやエネルギー効率に
大きな影響を与えます。

ペアガラスの利点

ペアガラスは、2枚のガラスの間に
空気層を設けた構造で、
断熱性能が高いことが特徴です。
本州の多くの地域では、
ペアガラスが主流となっています。
特に、南面の窓に関してはペアガラスが
有利とされることが多いです。

例えば、岐阜県美濃地方平野部の
気候条件で考えると、
ペアガラスの方が熱収支が
良好であるというデータがあります。
具体的には、1月の暖房度時が12172℃h、
南面日射量が3.46kWh/m²日の場合、
ペアガラスの熱収支は+48677.0Whで、
トリプルガラスの+42158.1Whを上回ります。

このように、ペアガラスは日射取得率が高く、
寒冷な朝でも一定の温かさを保つことができます。
ただし、日中と明け方の温度変化が
大きくなる点は注意が必要です。

トリプルガラスの利点

一方、トリプルガラスは
3枚のガラスを用いた構造で、
さらに高い断熱性能を持っています。
特に北海道などの寒冷地では、
トリプルガラスが一般的です。
南面にトリプルガラスを使用することで、
日中の温かさを保ちつつ、
朝の寒さを和らげる効果があります。

具体的には、トリプルガラスの
熱還流率は0.59W/(m²K)、
日射取得率は46%と、
非常に高い断熱性能を持ちます。
このため、一日の温度変化を
小さく保つことができ、
快適な室内環境を実現します。

また、最近では断熱性を
さらに高めたトリプルガラスも登場しており、
ペアガラス並みの日射取得率を持つ製品もあります。
このような製品を選ぶことで、
さらに高いエネルギー効率を
実現することができます。

選択のポイント

ペアガラスとトリプルガラスの
どちらを選ぶかは、
住む地域の気候条件や
住まい方によって異なります。
特に、結露の発生リスクも
考慮する必要があります。

具体的な選択には、
専門家に計算を依頼し、
住む地域の気象条件や自身の住まい方に
合ったガラスを選ぶことが重要です。
数値を基にした判断が、
最適な選択を導きます。

住宅の新築やリフォームにおける
窓ガラスの選択は、
快適な住環境を実現するための重要な要素です。
ペアガラスとトリプルガラスの
それぞれの特徴を理解し、
自身の住まい方や地域の気候条件に
合った選択をすることが求められます。
専門家の助言を受けながら、
最適なガラスを選んで、
快適な住まいを実現しましょう。