コンセントはどこに付ける？

2024年10月14日

コンセントはどこに付ける？

家づくりやリフォームを考えるとき、
コンセントの配置は小さな決断に見えて、
後々大きな影響を与える要素の一つです。
実際、コンセントの位置や数に関する後悔は、
昔からよく聞かれる話題です。
しかし、どこに、どれだけ付けるべきかを
決めるのは意外に難しい問題です。
というのも、
生活スタイルや技術の進化に伴い、
コンセントの需要が変わっていくからです。

コンセントの過去と現在

例えば、20年前、住宅設計において
「階段の途中にコンセントを付けておくべきだ」
というアドバイスがありました。
理由は単純で、掃除機のコードを
階段の途中で差し替えなくても、
階段全体を掃除できるというものでした。
しかし、今の時代、
コードレス掃除機が主流になり、
わざわざ階段にコンセントを
付ける必要はなくなりました。

一方で、現代では、
ロボット掃除機の充電ステーションを
階段下や部屋の片隅に設置するという
新しいニーズが生まれています。
例えば、狭いスペースや収納の近くに
コンセントを設けておけば、
掃除機がスムーズに稼働できる環境が整うのです。
また、天井近くの壁にコンセントを配置しておくと、
屋内用の防犯カメラを後から
設置することも容易になります。

未来を見据えたコンセント配置

コンセントの需要は、
これからも時代と共に変わり続けるでしょう。
未来の家電がどんな形で電力を必要とするかは、
誰にも予測できません。
あるいは、将来的には
バッテリー技術がさらに進化し、
家電製品はほとんどがコードレスに
なるかもしれません。
それでも、どこに何を置くかに迷うなら、
やはりコンセントは多めに
設置しておくのが無難です。

非常用コンセントの考え方

もう一つ重要なのが、
非常時に備えたコンセントの配置です。
太陽光発電を導入している場合、
災害時には「非常用コンセント」が
生命線となることがあります。
特に、冷蔵庫とスマホの充電は
大災害時に最優先で考えるべきです。
電力インフラが停止した際、
冷蔵庫が動いて食品を保存できるだけで、
生活の質が大幅に向上します。
また、スマホの充電ができれば、
外部との通信が確保され、
情報を取得する手段を失わずに済みます。

ただし、非常用コンセントの配置場所にも
気を配る必要があります。
もし、パワーコンディショナー
（パワコン）が屋内にあり、
そこからしか非常用電源を取れない場合、
冷蔵庫まで延長コードを
用意しておくことをお勧めします。
これは、災害時の「備え」として
非常に有効です。

コンセントの配置を考える際は、
過去の常識にとらわれず、
今の生活スタイルや技術の進化を
意識することが重要です。
そして、未来の可能性に備え、
少し余裕を持って配置することが、
後悔しない家づくりにつながります。
さらに、非常時の電源確保も見据えて、
しっかりと計画することが、
安心できる住まいの鍵となるでしょう。