家の資産価値

2025年04月18日

将来を見据えた家づくり
〜「資産になる家」とは何か？〜

家は「買い物」ではなく「投資」か？

日々忙しく働きながらも、「いつかはマイホームを」と
夢見るその気持ち、よく分かります。
家を建てる、あるいはリフォームをするというのは、
人生でも特に大きな決断のひとつです。住宅ローン
という長期的な契約とともに、その住まいは、
家族の未来を背負う存在にもなります。

でも、ふと立ち止まって考えてみてほしいのです。
その「家」、30年後にはどんな価値を持っているでしょうか？
今回は、「家の資産価値」について、誠実に、
正直に、お話ししたいと思います。

住宅ローンは「投資」だが、回収できるとは限らない

まず押さえておきたいのは、住宅ローンは「金融商品」だということ。
毎月十数万円というお金を、30年という長い年月にわたって
払っていく――それはまさに、投資そのものです。

ただし、その投資が「将来の資産」になるかどうかは、別問題です。
実は、日本の多くの住宅は、30年後には「資産価値ゼロ」
になるケースがほとんど。
解体して更地にした方が高く売れる、という現実すらあるのです。
言い換えれば、家が“負債”になってしまう可能性が
あるということです。

「損しない家」が、これからのスタンダードに

「それなら、賃貸の方がいいのでは？」と考える方もいるかもしれません。
しかし、どのみち住む場所にはコストがかかります。
であれば、損を最小限に抑える「価値ある家」を建てるという
選択肢が、これからの時代にふさわしいのではないでしょうか。

国も、そうした価値のある住宅を推進しています。
「長期優良住宅」や「品確法（住宅の品質確保促進法）」
といった制度が整備され、2017年以降は中古住宅の評価基準も
明確化されつつあります。
とはいえ、こうした基準を満たす住宅は、全国でまだ
約2.5％ほどしか存在していません。

価値がつく家は、何が違うのか？

資産価値がつく住宅には、いくつかの共通点があります。
断熱性、耐震性、耐久性、そしてメンテナンス性
――すべてが高いレベルでバランスしていること。
つまり、見た目や間取りの好みだけではなく、
「性能」が問われるのです。

たとえば、初期費用が4000万円の住宅でも、資産価値の
ある建て方をしていれば、30年後に1200万円程度の
価値を残すことができます。
「建てた瞬間から価値が下がっていく家」ではなく、
「時間が経っても評価される家」を目指すことで、
将来の暮らしにゆとりが生まれる可能性があります。

未来に備えるという知恵

今すぐに住宅の市場が大きく変わるわけではありません。
舵を切った船が、すぐには方向を変えられないように、
国の制度もまた、ゆっくりと動いていきます。
でも確実に、「家に資産価値を持たせる」という
方向には向かっている。

たとえば鳥取県では、築古住宅に対しても資産価値を
評価する制度が始まろうとしています。
こうした地域の取り組みが全国に広がっていけば、
20年後、30年後には、日本の住宅事情も大きく
変わっているかもしれません。

「いつか」ではなく「今」考えたい、家の未来

あなたがこれから建てる家は、30年後、どんな
評価を受けているでしょうか？
もし今、ほんの少しだけ未来を見据えて
「資産になる家」を意識しておけば、それが
ご家族の豊かさにつながるのかもしれません。

未来を見据えた家づくり、
そろそろ一緒に始めませんか？

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