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失敗しない家づくりで大切なこと06

失敗しない家づくりで大切なこと06

前回は、変動金利についてお伝えいたしました。

今回は、
元利均等返済と元金均等返済
についてお伝えします。

 

前回、変動金利について詳しく書きましたが、私個人的には、

 

変動金利を全く勧めない です。

 

ちなみに、住宅金融支援機構が調査した、2018年度の実態調査で、民間住宅ローン利用者の60.3%が変動型金利を選択しています。これは、この実態調査の表に掲載されている2015年の43.2%から毎年のように増えています。

増えた要因は色々あるでしょうが、すべての人が変動型金利の方が安心・安全な条件で住宅ローンを組めるかというと、そうではありません。

変動型金利と全期間固定型金利、または固定期間選択型について、よくメリット・デメリットを確認して選択して頂ければ、と思います。

また、返済方式にはもう一つ選択することができます。

それが、「元利均等返済」と「元金均等返済」
です。

 

●元利均等返済とは?

住宅ローンを組んでいる人のほとんどの人は、この元利均等返済で住宅ローンを組んでいると思います。理由は、この返済方法だと、毎月の返済金額が一定になるからです。
毎月の返済金額が一定なので、計画が立てやすく安心して住宅ローンの返済ができます。
元利均等返済の仕組みは、毎月の返済額となる元金と利息の合計が、返済開始から返済終了まで均等になるように出来ています。
計画的に返済できるというメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
そのデメリットは、返済当初は返済額に占める利息の割合が高いということです。返済額に占める利息の割合が高いということは、元金がなかなか減らないということです。ということは返済するまでの期間は長くなりますし、利息の支払い総額がもう一方の元金均等返済よりも多くなってしまうのです。

●元金均等返済とは?

では元金均等返済はどうなのか。
元金均等返済はその名の通り、元金を均等に返済していきます。・・・ということは、最初のうちはすべての元金に利息が乗ってきますから、最初の返済額が一番大きいのです。毎月毎月元金総額が一定金額減っていきますから、利息の金額も減っていき、徐々に返済金額は下がっていきます。
元金均等返済のメリットは、利息の支払い総額が少ないことです。逆にデメリットは返済当初の返済額が高額になってしまうことが挙げられます。

元金均等返済を選択した場合、前にお伝えした内容、変動金利を選んだ場合の、「金利が上がったとしても5年間は返済額が上がらない」という保護措置は適用になりません。
また、「激変緩和措置」といわれる、金利見直し時期に金利が上がって返済額が上がってしまったとしても、それまでの返済額の1.25倍までしか上がらない。という保護措置もありません。
金利下落の場合は何も問題は無いのですが、金利上昇が起こったとき、返済額がそのまま増加してしまう返済方法なのです。

 

ただ、この元金均等返済を利用するにはかなりハードルが高く、元金均等返済を設定したときの初回返済額を返済期間中、払い続けることができる場合にのみ適用できるのです。ですので、利用できる人は、・頭金をたくさん用意している。・収入が非常に高い。かのいずれかでないと選択が難しいのです。住宅金融支援機構が発表した2016年度の調査では、「元金均等返済」を利用した人は全体の約3%しかいない、というデータもあります。

 

上記のようなことを踏まえながら、返済方式を決めて頂ければと思います。
余談ですが、今まで私のお客様で元金均等返済を選択された(できた?)方は一人もいません。

 

次回はこのシリーズ最終回。
「住宅ローンの借り換え」
についてお伝えします。

 

 

 

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