何のための断熱等級？

2025年03月23日

時代は高断熱・高気密が当たり前になりました。
家を建てる際、「断熱等級７だから暖かいですよ」
と言われれば、何となく良さそうに聞こえるかも
しれません。しかし、それだけで本当に暖かい家
になるのでしょうか？

確かに、断熱等級７は現在の最高基準です。でも、
それはあくまで「数値としての基準」であり、
住み心地の良さを保証するものではありません。
極端な話、断熱等級７であっても寒い家は存在
しますし、逆に断熱等級６以下でもしっかりと
空調計画を立て、暖房負荷を考えた家ならば
快適に過ごせるのです。

本当に大事なのは「どのようにして家を暖かくするのか？」
という視点です。例えば、断熱性能を高めるだけでなく、
日射取得や換気計画、暖房設備の配置まで考えた設計を
することで、実際に暖かく快適な住環境を作ることが
できます。ただ闇雲に「高断熱だから安心」
と考えるのは危険なのです。

実際に、「高断熱・高気密の家を建てたのに寒い」
と感じるオーナー様も少なくありません。なぜか？
それは、ただ断熱等級の数字だけを追い求めた結果、
家全体のバランスを見失ってしまったからです。
断熱等級７というのは、あくまでスタート地点に
過ぎません。

では、どうすればいいのか？

まずは「自分がどんな暮らしをしたいのか」を
明確にすることです。たとえば、

真冬でも薄着で過ごせる家にしたいのか？
少しの暖房で快適な温度を維持したいのか？
初期コストとランニングコストのバランスをどう考えるのか？

こうした視点を持ち、住宅会社としっかり話し合うことが
重要です。ただ「断熱等級が高いから暖かい」と
安易に考えず、「自分の生活に合った家づくり」
を意識することで、本当に快適な住まいが実現します。

最後に、住宅を建てる際は「ゴール」をしっかり
決めましょう。あなたにとっての理想の暮らしとは何か？
それを考えたうえで、最適な断熱性能と空調計画を
選ぶことが、失敗しない家づくりの秘訣です。

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