住宅ローンの繰上げ返済、期間短縮型と返済額軽減型の違いは何ですか?また、返済のベストなタイミングは?
2021年01月01日
繰り上げ返済は、期間短縮型と返済額軽減型のどちらを選ぶかで、返済総額が変わってきます。
住宅ローンの繰り上げ返済
まとまったお金が入ったときや、ある程度貯金が貯まったタイミングで繰り上げ返済をすることで、その後の返済がラクになります。繰り上げ返済の方法としては、期間短縮型と返済額軽減型の2つの方法があります。
期間短縮型とは
期間短縮型とは、月々の返済額は変えずに、住宅ローンの返済期間を短縮する方法です。つまり、予定よりも早い時期に返済を終わらせることで、35年で組んだローンが30年で終わるといった形になります。
期間が短くなる分、払う金利が少なくなるのがメリットで、ローン返済を早く終わらせて老後の資金を貯めたい、という場合などにはよい方法です。なお、同時期に同じ金額を繰上返済した場合、返済額軽減型よりも利息軽減効果は大きいです。
返済額軽減型とは
返済額軽減型とは、返済期間はそのままで、月々の返済金額を減らす方法です。元金が減るので、支払う金利の総額も減りますが、期間短縮型ほどの金利圧縮効果がないのが一般的です。
ただし、ローンを返済する年代は、子育て時期などと重なることが多く、生活費や教育資金などの負担も大きいため、この時期に毎月のローン返済という固定費を減らせることは大きな魅力になります。
どちらをいつ選ぶのが効果的か
多くの場合、期間短縮型で繰り上げ返済をしたほうが支払う金利が少なくなり、したがって返済総額も少なくなります。ただし、これは金利がいくらかや、固定か変動かなどによっても異なるので一概には言えません。どちらを選ぶのがよいかは、シミュレーションをして検討するのが一番です。
ただ、タイミングという点では、繰り上げ返済は早ければ早いほど得になります。できるだけ早い時期に繰り上げ返済を行ったほうが支払総額は少なく済みますが、病気で急に休職せざるを得なくなったり、リストラにあったりという可能性もゼロではありませんから、万が一のためにある程度の余裕をもったうえで、早期繰り上げ返済をしておくのがおすすめです。
なお、住宅ローン減税が適用される10年を過ぎたところで貯めたお金を繰り上げ返済する場合も多いです。
まとめ
住宅ローンの繰り上げ返済には、期間短縮型と返済額軽減型の2つの方法があります。早くローンを終わらせたい場合は期間短縮型、月々の返済を減らしたい場合は返済額軽減型を選びますが、いずれにしても早いタイミングで繰り上げ返済を行ったほうが効果的です。