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意外に悩む、コンセントや電気スイッチからの隙間風の原因と対策について。

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高気密高断熱住宅でも悩まされるコンセントからの隙間風

コンセントから隙間風が入る?

最近の住宅は、壁や床などの断熱効果に力を入れてものが多く、冬でも室内を暖かく保つことができるように工夫されていますが、そんな中で意外と気になるのがコンセントや電気スイッチからの隙間風です。電気スイッチなどは、スムーズにボタンを押すために隙間が空いており、そこから壁の中の冷たい空気が入ってきます。部屋の気密性が高まっていることで、換気扇をつけると特に、コンセントや電気スイッチからの隙間風が入りやすくなります。

隙間風対策

コンセントや電気スイッチからの隙間風対策としては、いくつかの方法があります。

 

防気カバーをつける

コンセントや電気スイッチからの隙間風対策としてよく使われるのが、防気カバーです。防気カバーとは、柔らかい薄いプラスチックなどの樹脂でできたカバーで、コンセントの裏側につけるカバーです。コンセントや電気スイッチは、壁に穴をあけてスイッチを設置し、その淵をカバーで止めているのですが外してみると意外と大きな穴が空いていることに驚かされます。ここからの隙間風を防ぐために、スイッチを外してその裏側にカバーを設置するのです。防気カバー自体は、ホームセンターなどで数十円~購入することができますが、工事は第二種電気工事士の資格が必要になるので注意しましょう。

 

コンセントカバーをつける

使っていないコンセントからの隙間風を止めるには、コンセントカバーをつけるのが簡単です。ほこりなども入らなくなるので、漏電防止にもなります。スイッチなどは、押すのに問題なければ表面をビニールなどで覆ってしまうことも可能です。ただし、見た目はあまり良くないので、リビングなどではやらない人がおおいでしょう。洗面所などは意外と隙間風が入って寒くなりやすいので、こうしたところは覆ってしまうのもいいかもしれません。

そもそも高気密住宅ではない

コンセントから隙間風が入るという事は、通常の給気口からではないところから外気を取り込んでいることになります。これは「ショートサーキット」といい、低気密住宅で起こる現象です。通常の給気口から給気せず、排気口の近くの隙間から給気するためこのようにいわれます。ショートサーキットはある一定の場所のみ空気が循環しますから、室内のほとんどの場所で換気がされず、空気が淀んだ状態が続きます。この状態が続きますと健康にも影響があることは明白です。

高気密住宅は、以前国が定めていた基準でC値5.0以下とされていましたが、現在はその基準がなくなりました。現在は、C値1.0以下が高気密住宅といえるでしょう。

この気密数値C値は、現地で気密試験をするしか計測方法がありません。しかし現在の建築基準法では、気密に関する事項がありません。いくら「この住宅は高気密住宅です」といわれたとしても気密試験をしていない住宅は、気密の数値が分からないのですから、高気密住宅とはいえるはずがないのです。

まとめ

高気密高断熱住宅が多くなり、部屋を暖かく保つことができるようになった一方で、コンセントや電気カバーからの隙間風に悩まされる人もいます。こうした隙間風は、防気カバーをつけることでかなり軽減することができるので、気になるならつけるとよいでしょう。場所によっては、コンセントカバーをつけたり、表面をビニールなどで覆ってしまうことで、簡易的に対策をすることも可能です。

 

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